循環型社会の闇

20XX年、循環型社会の最高傑作として

二酸化炭素を取り込み、老廃物として油分を生成する藻の開発があった。

エネルギー問題に革新をもたらすであろうと期待された生物は、今やモンスターと化した。

無尽蔵に増えたこの藻は、地球上の二酸化炭素を著しく減少させ、替わりに空気中の

酸素濃度を2006年の25倍にも膨れ上がらせた。

更に、海には油が浮き、他の生物を死滅させ、高濃度となった酸素は金属の腐食を進行させた。

政府は藻から回収した油を大量に消費し、二酸化炭素を排出するも結果として藻を増やすだけだった。

まさに人類がコントロールする範疇を超えた生物だったのだ。








あ、すみません。あと仕事しますので。

おしまい。